(アップデート : 2022年05月08日)
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やまわき まさとし
『 近自然学・近自然工学』研究・啓発
スイス近自然学研究所 代表
北海道科学大学 客員教授:2017年終了
スイス連邦工科大学・州立総合大学講師:武道:2021年終了
『近自然森づくり研究会』特別顧問
環境・オーディオ コンサルティング
近自然学、オーディオ、武道(真合気)の3つの専門分野持つゆえ『クラゲ型人間』か。
1つの専門分野しか分からない人を I(アイ)型人間と言う。
1つの専門分野を持ち、さらに色々なことの分かる人を T(ティー)型人間と言う。
2つの専門分野を持ち、さらに色々なことの分かる人を π(パイ)型人間と言う。
では3つの専門分野を持ち、さらに色々なことの分かる人は?
(クラゲ)型人間と言う…らしい。
1950年、高知県土佐市生まれ。
1978年、早稲田大学大学院理工学研究科後期博士課程でスイス連邦立チューリッヒ工科大学高電圧研究室へ客員研究員として招かれ、以後永住。
1980年より、スイス連邦立チューリッヒ工科大学、チューリッヒ州立総合大学講師:武道。
1986年、近自然川づくり(ドイツ語から発想した私の命名)に出会う。
『近自然川づくり』は1970年代にスイス・チューリッヒ州とドイツ・バイエルン州で始まった環境と人間の双方に配慮した新しい川づくり。
1990年、スイス・アクースティック・ラボ社の技術アドバイザーとなる。(2007年終了)
スイス・メイドの高級スピーカー・システムの開発と日本へのプロモーションを受け持つ。高性能でコンパクトな「ボレロ・シリーズ」や、革新的な「ステラ・シリーズ」は日本でも「ステレオサウンド」「ステレオ」「スイングジャーナル」などオーディオやジャズ専門誌でたびたび年間賞を受賞した。
2000年、『近自然工学 ~新しい川・道・まちづくり~』を出版。(2001年完売)
近自然理念・近自然工法などを体系化。ヨーロッパにおける環境共生の新しい波の現状とその背景を10年がかりで集大成し解説したもの。
2001年、真合気を始める。
独自の解釈による合気道の技と新たに創始した棒道を組み合わせたもの。若者を中心に人気が高い。
2004年、『近自然学 ~自然と我々の豊かさとの共存・持続のために』を出版。(2008年完売・絶版)
『近自然工学』をさらにバージョンアップ。新しい川づくり、道づくり、まちづくり、エネルギー利用、農林水産業、ビジネスなどの広い分野に及び、近自然の理念・原則・応用を実践例をまじえて解説。両著は多くの大学、専門学校、保護団体などで教科書・参考書指定を受けている。
2004年より、北海道工業大学(現・北海道科学大学) 客員教授(2017年終了)
北海道工業大学 空間創造学部 都市環境学科は、新しい時代が必要とする人材であるユニバーサリストの養成を目指した希有な教育機関だ。現在の複雑な環境問題は、特定の専門分野のことしか理解できないスペシャリストでは手に負えず、近自然学が最も重視する人材がユニバーサリストである。その意味からも私と同学科との関係は深い。
2004〜2005年、日経BPウェブサイトに『入門「近自然学」〜豊かさと環境の両立は可能だ』の連載。
近自然学を多くのグラフィックをまじえて易しく解説した物で、読者の大きな反響のため予定を大幅に越え連載が1年以上続いた。メジャーメディアでの連載により、近自然学が広く市民権を得るきっかけになったと言えよう。
(日経BP連載前半:http://www.nikkeibp.co.jp/style/bizinno/kinshizengaku/article20040907.shtml)
(日経BP連載後半:http://www.nikkeibp.co.jp/style/eco/kinshizen/)
2003年、新スイス近自然研究所建設プロジェクトをチューリッヒ州の過疎山村と共同で起ち上げ。
2006年、北マリアナ諸島連邦のロタ島エコアイランド建設プロジェクトに参画。
近自然プランナーとして招かれ、世界で初めて近自然学を現場に実践する2つのプロジェクトに関わる。ロタ島に関するコラムを連山ウェブサイトに連載中。
(連山:http://www.teamrenzan.com/archives/writer/yamawaki/)
2007年より、SADO専門学校へユニバーサルアドバイザーとして参画。
佐渡の活性化を目的とするSADO専門学校のプロジェクト。全国で唯一『近自然学』をベースにした専門学校でもある。今全世界が求めている、広い視野と深い洞察力を兼ね備え、システム思考ができるユニバーサリストを養成する。座学だけではなく、現場での演習にも重点を置き、卒業と同時に様々な現場で即使い物になる人材を育てたい。
2008年、近自然のエネルギー利用システムを開発するプロジェクトを起ち上げ。
近自然のエネルギー利用は原則論としてはすでにあるが、実際に利用できるシステムが存在しない。ローテクとハイテクを駆使したとてもフレキシブルなシステムであるため、今の大企業の体質にマッチしないこともある。そこで、自ら人材を集めてシステム開発のプロジェクトを起ち上げた。
2010年、スイスの新しい『近自然森づくり』を体系化し日本へ紹介し始める。
スイスで実践と教育が進んでいる『近自然森づくり』は明るい針広混交林(陽光林、ライトフォレスト)で、最終的には『恒続林(大径木の収穫が森の手入れとなる)』を目指す。日本の森と林業に撮っても救世主となり得るやり方だ。
近自然とは何か? 一言で言うと、今まで対立関係(従って二者択一、妥協、線引きなど)にあった環境と我々の豊かさを『両立させる』こと、または『両立させるように考える』こと。その理念が 近自然、体系化した原則が 近自然学、その応用が 近自然工学、そして実践が 近自然工法 だ。
従来の対立思考とその結果の二者択一(妥協、線引きも)では皆が満足できる解決策はない。それ故にどうしても両立思考(共生共存共栄)必要だ。つまり、パラダイム・シフト。近自然 は ニュー・パラダイム なのだ。近自然学の応用は、まちづくり、道づくり、川づくり、エネルギー利用、農林水産業、ビジネス、教育、社会システム、そして新しく『森づくり』が加わった。
私は近自然学の研究をライフワークとし、その提唱、啓発、普及、コンサルティングを行う。 スイス・チューリッヒ州、ドイツ・バイエルン州、そして日本全国をフィールドとして、シンポジウム、技術セミナー、ワークショップ、講演会、公開討論会などの企画実施、スイス・ドイツへの視察研修のコーディネートをし、スイス近自然学研究所への留学を受け入れている。
武道の本質は戦いに勝つことだと思われがちだが、本当だろうか。戦いには勝敗が生まれる。勝った者には素晴らしい世界であり幸せな人生だが、負けた者にとっては悲惨だ。皆が幸せに生きることはできないのか。勝敗を生まないためには、戦わないこと。戦いを超越すること。近自然学の原則のひとつ『対立から両立へ』と同じだ。
私は2001年に、『真合気』という新しい武道を始めた。合気道と棒道(六尺棒)を融合させた物とも言えるが、その核心は対立 ・闘争から両立・調和へのパラダイム・シフト、意識改革だ。対立思考の中でやり繰りする限り、真の平和はあり得ない。対立思考とは、世の中は互いに対立する諸要素からなり、競争や淘汰を通じて新しい秩序が生まれ発展する、というもの。ダーウィンの進化論はこれに近いが、現在では否定されている。生物の大きな進化は競争や淘汰のない時期に起こったことが分かっているからだ。
『真合気』では対立 ・闘争を脱却して両立・調和を目指す。すると、その技や動きは自ずから変わる。相手を倒すためではなく、相手と共に生きることを目指すからだ。力と力がぶつかり合えば、強い方が勝つのは自然の摂理。力の弱い者が強い者に勝つのが武道の技だと一般には信じられているが、それは初歩段階でしかない。最終的には両者が勝つ(負けない・勝敗を超越する)ことだろう。
『真合気』の動きは相手の力をスパイラル(等角らせん)に受けることを基本とする。クルクル回ってまるで踊っているように見えるかもしれない。そうすると、相手は遠心力により自分の力で飛んで行くことになる。
1978年〜
•空手道、居合道、合気道、杖術、太極拳、気功法、真向法、ヨガなどの稽古を集中的に始める。毎日6時間も道場に立つ日々が8年以上続いた。
1980年〜
•合気道・太極拳・棒道などを総合大学・工科大学の学生と卒業生に教え始る。
2001年〜
•真合気(合気道と棒道を統合昇華した新しい武道)を始め現在に至る。
オーディオは空気の振動である音波(物理現象である空気の疎密波)と人間の聴覚との共同作業だ。にも関わらず、今まで我々エンジニアの興味は物理現象に偏りがちだった。極言すれば、『音』は物理現象ではない。我々の脳でのイリュージョン(幻想)なのだ。我々が音波を知覚し音と認識しなければ、『音』は存在しない。しかも我々の聴覚は機械とは似ても似つかない複雑なシステムだ。それは、聴覚を含む我々の五感が周囲の危険をいち早く察知する危険センサー/アラーム・システムとして発達したからだ。つまり、危険情報に対して極めて敏感なのだ。危険情報とは、微かな音、そして今まで聞こえないと信じられてきた高周波などだ。ひそひそ話に敏感なのはそのため。
危険センサーである五感に違和感のない状態を我々は『気持良い』『快い』『心地よい』『居心地が良い』と感じる。皆が気持良い状態を大好きなのは、それが生き延びやすいからなのだ。
良い音とは我々が気持良いと感じる音のこと。決して測定データの数値が良い音のことではない。
…そう認めると、オーディオは従来のあり方から大きく変わらざるを得ないだろう。
私はそんな新しいオーディオの研究をライフワークとし、その啓発、コンサルティングを行う。